東京・高円寺の「素人の乱」にお邪魔してみた(2)

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東京・新宿から中央線で10分くらいのところにある「高円寺」。杉並区にあたる。
隣の中野もそうだが、中野ブロードウェイに代表されるサブカルチャー発信源の様相を呈しているケッタイな街である。雰囲気も、アキバとはまた違う。

そういえば07年の東京都知事選挙に立候補した「異端的極左活動家」の外山恒一氏もこの高円寺を舞台に選挙演説ならぬ「酒盛り」を毎晩高円寺駅前でやっていた。

ともかく、反体制派が集まりやすい土地であることは間違いが無い。
そんな高円寺駅周辺の様子は、まるっきり学生街といった趣きである。

もっと言えば、街そのものが学生寮のような雰囲気である。

学生運動の殿堂、京都大学の前に立っているような、小汚い字で手書きで「改憲阻止」「連帯しよう」「日本軍性奴隷」などと独特の文体で書かれた極彩色の看板に似たようなセンスの店が、あちらこちらに。

今回友人の取材で訪れる事になったインフォショップ「素人の乱」は、ここ高円寺と隣の阿佐ヶ谷に6店舗を置いている。本店である5号店はリサイクルショップ。
他にもカフェやら古着やらの店が点在している。
代表の松本哉氏がいつも居るのが5号店。

そこに、友人の取材活動に付き合うような形で入店。
12号店オープンを間近に控えていて、新店お披露目会があるので、そこに忍び込むといったところだ。そこで彼らの理念なり方針を色々と聞きたかったという事らしい。

素人の乱ホームページにも色々書かれてあるが、ネットラジオまで放送していたりして結構凄い。

松本氏が中心になって「貧乏人大反乱集団」というのを結成していて東京ではあちらこちらで暴れまわっているそうな。素人の乱の店舗も、この「貧乏人大反乱集団」の一味(笑)が経営しているそうだ。

とにかく行動してつまらない世の中をぶち壊したい

ということだそうで。

ここの方々を初めてネットで見た時の印象を申し上げると、極左ウォッチャーの私なんかは、学生運動のノリでずっとやってきたのかなぁ...なんてどうしても考えてしまっていたのだが、金持ちvs貧乏人、資本家vs労働者、民主主義vs共産主義、右翼vs左翼みたいな、二項対立的な視点で見ると、彼らの本質は見えてこないのだ。

奥行きの深い話なので手短に話しをして誤解を招くのもアレだが、彼らの日本社会への「反発」の源は、どう考えても無駄の多い高コスト消費大国への疑問だったり、そこから生じる「労働と消費への強制」への反発であると説明すると、なんとなく解ってもらえるだろうか。

基本的に彼らは左翼に良くありがちな、プラカードをしょって街頭を占拠するだけのしょうもないデモはやらない。新宿のど真ん中で路上にコタツを置いて鍋を囲んでいたら警官に連行されて「鍋で弾圧された」とか、「高円寺ニート組合」なんてものを結成してショボいデモを計画して集まるも警官にバカにされたり、「見た目においしい」デモを楽しんでいる。どうやら主義主張よりも「笑わせた者勝ち」のようだ。

私は極左の殿堂大阪民国のあちこちで、「人権」や「平和」と書かれた錦の御旗をふりかざしギャーギャー喚いているプロ市民や、そういう連中がやっている既に破綻しまくっている「市民運動」とやらを色々眺めてきたゆえに、サヨクアレルギーがしこたま残っているのだが、「素人の乱」が救いなのは彼らは本気で楽しんでやっていると言う事だ。その為か政治臭は全くない。

むろん、「そっち系」とのお知り合いは居てるのだろうが、恐らく適度に距離感を保っている雰囲気はある。

気がついた。
大阪にはこんな面白い「左翼運動家」が居ないという事に。

彼らの考えている事は当然それだけではないが、全部話そうとすると書ききれないので、興味のある人は、ホームページを見るなりネットラジオを聴くなり、はたまた路上でコタツを置いて鍋を囲むというパフォーマンスに参加するなど色々コンタクトを取る方法はあるだろう。

誤解のないように言っておくが、私は「働かざるもの食うべからず」の立場だ。
しかし無用な消費や無用な労働に明け暮れて、本来の人間としての才能やクリエイティブ性を殺がれてしまう事に、何の危機感を抱かない社会そのものに、疑いの念を向けている。

「働く」ことは単に労働という意味だけではなく、他人であり社会の役に立つ事であり、「お金」はその成果に対する報酬である。その大前提を忘れてしまうから、みんな狂ってしまう。

そんな狂った社会に従属する事を放棄しているだけで、「素人の乱」に居る人らなんかは、生きる意欲だけは人一倍持った集団かも知れない。

価値のない労働に人生を浪費するくらいなら堂々とニートになれ。その代わり、自分のケツは自分で拭け。

今回、高円寺に同行した友人も、大学卒業後に就職した会社をもうすぐ辞めて、堂々と「ニート」宣言をする。有り余った時間で、何か物凄い事をしでかしそうだ。もちろん私も彼の芽を伸ばす為の手伝いはいくらでもしていきたい。

大阪にも楽しい「左翼運動体」を作るのだ。

参考記事
論座 「丸山眞男をひっぱたきたい」と「グッとくる左翼」:Birth of Blues

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このページは、逢阪まさよしが2008年2月16日 14:19に書いたブログ記事です。

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